【古物商許可】古物と欠格要件【さいたま市/埼玉県】

古物と欠格要件とは【古物商許可】

古物商許可申請する際に気になるポイントの一つ『欠格要件』
文字の通り、該当するとそもそも許可がもらえません。
当事務所でも申請前のヒアリングにて該当していないか確認しております。
今回はその欠格要件について解説します。

そもそも古物とは?

タイトル通り、そもそも古物とはどのようなものでしょうか。
古物営業法第2条に『一度使用された物品、もしくは、使用されない物品で使用のために取引されたもの、または、これらの物品に幾分の手入れをしたもの』と定義されています。

分かりやすいように並べると、このようになります。

  • 一度使用された物品
  • 使用されない物品で使用のために取引されたもの
  • これらいずれかの物品に「幾分の手入れ」をしたもの

具体的な品目については別の記事でまとめます。

欠格要件とは?

では本題の欠格要件とはどのようなものでしょうか。
古物営業法第4条に『公安委員会は、前条の規定による許可を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、許可をしてはならない。』とあるので、この後の一号から十一号までの各号で一つでも該当すれば許可を受けられません。
難しい表現はなるべく分かりやすくなるように解説していきます。

一、破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

自己破産の手続き中は「資格制限」という一部職業に就けない状態になります。この状態では許可は受けられません。
その後、免責決定を受けた場合に「復権」し許可を受けられるようになります。

二、禁錮以上の刑に処せられ、又は第三十一条に規定する罪若しくは刑法(明治四十年法律第四十五号)第二百三十五条、第二百四十七条、第二百五十四条若しくは第二百五十六条第二項に規定する罪を犯して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることのなくなつた日から起算して五年を経過しない者

「禁固以上の刑」とは、禁固刑、懲役刑、死刑を指します。このため、拘留や罰金刑に処せられた場合でも、古物商許可を受けることが可能です。

「第三十一条に規定する罪」とは、無許可で古物営業を行ったり、不正手段で許可を得た場合、また名義貸しを行って罰金刑に処せられた場合を指します。

「刑法に規定する罪」には、窃盗罪や背任罪、遺失物横領、盗品の運搬・保管・譲受けなどが含まれ、これらで罰金刑を受けた場合も、刑の執行後5年間は許可が得られません。しかし、執行猶予がついた場合は、その期間が終了すれば許可を取得できます。

三、集団的に、又は常習的に暴力的不法行為その他の罪に当たる違法な行為で国家公安委員会規則で定めるものを行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者

四、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第十二条若しくは第十二条の六の規定による命令又は同法第十二条の四第二項の規定による指示を受けた者であつて、当該命令又は指示を受けた日から起算して三年を経過しないもの

暴力団員や関係者、反社会的行為を行う可能性がある人は古物商許可を受けられず、法人で申請する場合、役員にそのような人がいると許可は受けることができません。

五、住居の定まらない者

六、第二十四条第一項の規定によりその古物営業の許可を取り消され、当該取消しの日から起算して五年を経過しない者(許可を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しに係る聴聞の期日及び場所が公示された日前六十日以内に当該法人の役員であつた者で当該取消しの日から起算して五年を経過しないものを含む。)

要約すると、
過去に古物商許可を取得し、古物営業を営んでいたが、古物営業法違反などを理由に許可が取り消された場合には、取り消された日から5年間は古物商許可を受けることができません。

七、第二十四条第一項の規定による許可の取消しに係る聴聞の期日及び場所が公示された日から当該取消しをする日又は当該取消しをしないことを決定する日までの間に第八条第一項第一号の規定による許可証の返納をした者(その古物営業の廃止について相当な理由がある者を除く。)で、当該返納の日から起算して五年を経過しないもの

複雑ですが、六号の状況と途中までは同じです。(分かりやすいように文節をくぎります。)
過去に古物商許可を取得し、古物営業を営んでいたが、古物営業法違反などを理由に取消しを受ける可能性があった。
取り消される前に自ら許可証を返納した。この場合は許可証を返納した日から5年間は古物商許可を取得することができません。

八、心身の故障により古物商又は古物市場主の業務を適正に実施することができない者として国家公安委員会規則で定めるもの

九、営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者。ただし、その者が古物商又は古物市場主の相続人であつて、その法定代理人が前各号及び第十一号のいずれにも該当しない場合を除くものとする。

未成年者は原則、古物商許可を取得できません。ただし、婚姻している未成年者や、法定代理人から営業の許可を受けている方は成年と同一行為能力を有する未成年者として古物商許可を取得することができます。

十、営業所(営業所のない者にあつては、住所又は居所をいう。以下同じ。)又は古物市場ごとに第十三条第一項の管理者を選任すると認められないことについて相当な理由がある者

十一、法人で、その役員のうちに第一号から第八号までのいずれかに該当する者があるもの

法人で取得しようとする場合、役員に一号から八号までのどれか1つでも該当者がいれば許可を取得することができません。

まとめ

今回は古物商許可申請にあたっての欠格要件について、なるべく読みやすくなるように要約しました。
当事務所でもヒアリングの時点でこれらに該当しないか事前確認を行なっています。

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ここからは余談です

先週はANN(オールナイトニッポン)がミュージックウィークといういつものパーソナリティではなくアーティストの方が担当されていました。たまには面白さを笑いに振ってない、クリエイターの話を聴けるのも興味深くて別の魅力がありますね。
今回は2年ぶりの企画だったようですが、年1位ではやってほしいと思います。

写真は先日のシャワー後、僕の上で乾かせれいる愛犬です

シャワー後の愛犬